週3回の筋トレメニュー:ジムで行う全身法プログラム
著者 Adrien Blanc更新日
要点
- 週3回、それぞれ6種目で全身を鍛えるA・B・Cの3種類のワークアウトを行います。
- 3セットとも回数の範囲の上限(表が8〜10回なら10回)に届いたら、重量をできるだけ小さい幅で上げます。
- 各部位のセット数は週10セット前後で、1回のワークアウトは1時間弱です。

週3回の全身法メニュー
このメニューは、毎回全身を鍛える「全身法(フルボディ)」のワークアウト3つでできています。A、B、Cの順に、たとえば月曜、水曜、金曜に行います。予定の都合でやむをえないときは、2日続けて行ってもかまいません。ジムに通い始める人にも、週3回トレーニングする人なら誰にでも向いた組み方です。
ワークアウトA
| 種目 | セット × 回数 | インターバル |
|---|---|---|
| バーベルスクワット | 3 × 8〜10 | 2〜3分 |
| ベンチプレス | 3 × 8〜10 | 2〜3分 |
| シーテッドロウ | 3 × 8〜12 | 2〜3分 |
| レッグカール | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
| サイドレイズ | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
| ケーブルプレスダウン | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
ワークアウトB
| 種目 | セット × 回数 | インターバル |
|---|---|---|
| ルーマニアンデッドリフト | 3 × 8〜10 | 2〜3分 |
| インクラインダンベルプレス | 3 × 8〜12 | 2〜3分 |
| ラットプルダウン | 3 × 8〜12 | 2〜3分 |
| レッグプレス | 3 × 8〜12 | 2〜3分 |
| サイドレイズ | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
| ダンベルカール | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
ワークアウトC
| 種目 | セット × 回数 | インターバル |
|---|---|---|
| バーベルスクワット | 3 × 8〜10 | 2〜3分 |
| ベンチプレス | 3 × 8〜10 | 2〜3分 |
| ラットプルダウン | 3 × 8〜12 | 2〜3分 |
| レッグカール | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
| バーベルショルダープレス | 3 × 8〜10 | 2〜3分 |
| ダンベルカール | 3 × 10〜15 | 1〜2分 |
「3 × 8〜10」は、8〜10回を3セット行うという意味です。この回数の範囲をもとに重量を選び、重量を上げるタイミングも判断します。
「インターバル」の列は、同じ種目のセット間に取る休憩です。バーベルスクワットのように複数の筋肉を同時に使うコンパウンド種目(多関節種目)では、ダンベルカールのようなアイソレーション種目(単関節種目)より長く取ります。これらの時間の根拠は、セット間のインターバルの記事で説明しています。種目と種目の間は、次の器具に移る時間で足ります。
どのワークアウトもコンパウンド種目から始めます。筋力は、最初に行う種目で伸びやすいからです。アメリカスポーツ医学会(ACSM)は、137件のレビューをもとにまとめた2026年の指針で、そう示しています。
表の3セットはメインセットです。ワークアウトの最初の2種目では、その前に同じ種目で軽めのセットを1〜2セット行います。短時間のワークアウトを扱った2021年のレビューは、ウォームアップをこうしたセットだけにとどめるよう勧めています。
最初の週の重量の決め方
種目ごとに、あと2〜3回できる余力を残して範囲の下限をこなせる重量を探します。8〜10回の種目なら、10回か11回まではできそうだと感じながら、8回でやめます。
最初の週は、この重量を見つけるための週です。8回の時点であと5〜6回できそうなら軽すぎるので、次のセットから重量を上げます。8回に届かないなら、下げます。
伸びるには、この強度で十分です。ACSMによれば、限界、つまり挙げられる最後の1回まで行う必要はありません。あと何回できるかを見積もるには、RPEとRIRの換算表が役立ちます。
重量を上げるタイミング
3セットとも範囲の上限に届いたら、重量をできるだけ小さい幅で上げます。バーベルなら2.5 kg、マシンならウェイト1枚分、ダンベルなら1つ上の重さです。上げたら、範囲の下限からやり直します。
それまでは同じ重量のまま、前回のワークアウトより1回多く行うことを目指します。このルールをダブルプログレッションといいます。
ワークアウトAのシーテッドロウを例にします。回数の範囲は8〜12回で、40 kgから始めるとします。
| 週 | 40 kgでの回数 | 次の週 |
|---|---|---|
| 1週目 | 8、8、8 | 40 kgのまま |
| 2週目 | 10、9、8 | 40 kgのまま |
| 3週目 | 11、10、10 | 40 kgのまま |
| 4週目 | 12、12、10 | 40 kgのまま |
| 5週目 | 12、12、12 | ウェイトを1枚増やす |
4週目は、3セットのうち2セットが12回に届いています。それでも、3セット目が届いていないので40 kgのままです。5週目に3セットとも届くので、ウェイトを1枚増やし、8回からやり直します。
バーベルスクワットやラットプルダウンなど、6つの種目は週に2回出てきます。これらの種目では、A、B、Cのどのワークアウトであっても、その種目を最後に行ったときが「前回」です。
進むペースは種目ごとに違います。バーベルスクワットが同じ重量のままの週に、シーテッドロウの重量を上げてもかまいません。何回を上回ればよいかを知るには前回の回数が必要なので、セットごとに重量と回数を記録しておきます。
1回のワークアウトにかかる時間
1回のワークアウトは1時間弱です。インターバルをそれぞれの範囲の真ん中で取ると、ワークアウトAは54分になります。
| ワークアウトAの内訳 | 時間 |
|---|---|
| バーベルスクワットとベンチプレスのウォームアップセット | 8分 |
| メインセット18セット(1セット約40秒) | 12分 |
| 最初の3種目のインターバル6回(各2分30秒) | 15分 |
| 最後の3種目のインターバル6回(各1分30秒) | 9分 |
| 種目間の移動5回(1回約2分) | 10分 |
| 合計 | 54分 |
ワークアウトBとCは、コンパウンド種目が3つではなく4つなので、インターバルが2分長くなります。1セット40秒、移動1回2分というのはおおよその目安で、ジムが混んでいるとすぐに延びます。
時間が足りないときは、最後の2種目をスーパーセットにします。一方を1セット、続けてもう一方を1セット行ってから休むやり方です。3つのワークアウトのどれでも、この2種目は別の筋肉を使うのでスーパーセットに向いていて、約3分短くなります。
種目を入れ替えるなら
器具が空いていないときは、同じ動きを別の器具で行います。たとえば、バーベルの代わりにダンベルを使います。
| メニューの種目 | 器具が空いていないとき |
|---|---|
| バーベルスクワット | ゴブレットスクワット(ダンベル1個を胸の前で持つ)、またはレッグプレス |
| ベンチプレス | ダンベルベンチプレス |
| ルーマニアンデッドリフト | ダンベルルーマニアンデッドリフト |
| バーベルショルダープレス | ダンベルショルダープレス |
| インクラインダンベルプレス | バーベルまたはマシンのインクラインプレス |
| シーテッドロウ | ワンハンドダンベルロウ |
| ラットプルダウン | 懸垂(必要なら補助付き) |
| レッグプレス | ハックスクワット |
| レッグカール | もう一方のレッグカールマシン(シーテッドまたはライイング) |
| サイドレイズ | ケーブルサイドレイズ |
| ダンベルカール | バーベルカール、またはケーブルカール |
| ケーブルプレスダウン | ダンベルのオーバーヘッドトライセプスエクステンション |
器具を変えても、失うものはほとんどありません。筋力については、ACSMはマシンとフリーウェイト(バーベルやダンベル)の間に差を見つけていません。筋肥大については、結論を出すにはまだ研究が足りません。
毎回空いていないなら、行ったり来たりせずに、代わりの種目に切り替えてしまいます。24 kgのダンベル2個と60 kgのバーベルは比べられません。伸びたかどうかを知るには、毎回同じ種目である必要があります。
ワークアウトを1回休んでしまったら
休んでしまったワークアウトは翌日に行い、必要ならそのあとのワークアウトもずらします。水曜のワークアウトBを休んだなら、Bを木曜に、Cを金曜か土曜に行います。
取り戻せないまま週が終わったら、次の週は休んだワークアウトから再開して、A、B、Cの順番を保ちます。
2日続けてトレーニングしても、伸びが鈍ることはなさそうです。2018年の研究では、若い男性30人が同じプログラムを12週間続けました。一方のグループは3日連続で、もう一方は1〜2日空けて行いました。筋力も、除脂肪体重(体重から脂肪を除いた重さ)も、どちらのグループでも同じだけ増えました。
全身法なら、休んだときの影響も小さくて済みます。1回休んでも、減るのは各部位の週のセットの3分の1です。部位ごとに日を分けるメニューでは、その日に鍛えるはずだった部位は、1週間分のセットがすべてなくなります。
1部位あたりの週のセット数
このメニューでは、1部位あたり週9〜13.5セットになります。ACSMが筋肥大の目安とする週10セット以上の前後です。
| 部位 | 週のセット数 |
|---|---|
| 胸 | 9 |
| 背中 | 9 |
| 肩 | 13.5 |
| 上腕二頭筋 | 10.5 |
| 上腕三頭筋 | 9 |
| 大腿四頭筋 | 9 |
| ハムストリングス | 9 |
| お尻 | 10.5 |
1セットは、主に働く部位には1セット、補助として働く部位には0.5セットとして数えます。たとえば肩は、サイドレイズとバーベルショルダープレスで9セット、そこにベンチプレスとインクラインダンベルプレスの計9セットの半分を足して、13.5セットです。この数え方は、1部位あたり週何セット行うかの記事で詳しく説明しています。
8部位のうち5部位は9セットで、目安に1セット足りません。優先したい部位は、1つの種目を4セットにすれば目安に届きます。ワークアウトAとCのベンチプレスを1セットずつ増やせば、胸は11セットになります。
週3回なら全身法か分割法か
週3回の場合、セット数が同じなら全身法でも分割法でも結果は変わりません。分割法は、部位を別々の日に振り分けるやり方です。たとえば、月曜に胸、肩、上腕三頭筋、水曜に太ももとお尻、金曜に背中と上腕二頭筋を鍛えます。
2024年に発表された14件の研究のレビューが、この2つを比べています。セット数が同じなら、筋力と筋肥大の伸びは同じくらいで、著者らは好みで選んでよいと結論づけています。25件の研究のレビューも、1つの部位を週1回鍛える場合と複数回鍛える場合を比べて、同じ結果を得ています。トレーニング経験者でも同じでした。つまり、全身法は初心者だけのものではありません。
このメニューをいつまで続けるか
週3回トレーニングしているかぎり、このメニューを続けてかまいません。6週間ごとに種目を変える必要はありません。ACSMによれば、重量が伸びているかぎり、あらかじめ決めた時期に設定を変えていくピリオダイゼーション(期分け)を行っても、同じメニューを続ける場合より効果が高くなるわけではありません。
ある種目が何週間も続けて伸びないときは、まず、インターバルや種目の順番など、周りの条件が変わっていないかを確かめます。漸進性過負荷の記事で、回数が伸びなくなったらどうするかを詳しく説明しています。
よくある質問
筋トレは週3回で足りますか?
はい、筋肥大にも筋力にも、週3回で足ります。このメニューでは、各部位がACSMの筋肥大の目安である週10セット前後になります。筋力については、ACSMは週2回以上のワークアウトを勧めています。
腹筋やふくらはぎの種目も足すべきですか?
このメニューには、腹筋やふくらはぎを直接狙う種目がありません。鍛えたいなら、ワークアウトの最後に3セット足します。たとえば、ワークアウトAにケーブルクランチ、ワークアウトBにスタンディングカーフレイズです。ワークアウトは7分ほど長くなります。
このメニューは女性にも向いていますか?
はい、女性にも男性にも向いています。ACSMの指針は健康な成人すべてを対象にしていて、女性向けに別の設定を示してはいません。誰でも同じように、優先して鍛えたい部位に1セット足してかまいません。
週4回に増やすのはいつですか?
1時間のワークアウトに収まる以上のセットを行いたくなったら、週4回にします。セット数が同じなら、トレーニングの日を増やしても筋肥大が大きくなるわけではありません。4日目は、セットを増やすか、1回のワークアウトを短くするためのものです。週4回の筋トレメニューでは、上半身のワークアウト2回と下半身のワークアウト2回を交互に行います。
参考資料
- Currier et al. (2026). American College of Sports Medicine Position Stand. Resistance Training Prescription for Muscle Function, Hypertrophy, and Physical Performance in Healthy Adults: An Overview of Reviews. Medicine & Science in Sports & Exercise
- Ramos-Campo, Benito-Peinado, Andreu-Caravaca, Rojo-Tirado, Rubio-Arias (2024). Efficacy of Split Versus Full-Body Resistance Training on Strength and Muscle Growth: A Systematic Review With Meta-Analysis. Journal of Strength and Conditioning Research
- Iversen, Norum, Schoenfeld, Fimland (2021). No Time to Lift? Designing Time-Efficient Training Programs for Strength and Hypertrophy: A Narrative Review. Sports Medicine
- Schoenfeld, Grgic, Krieger (2019). How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis of studies examining the effects of resistance training frequency. Journal of Sports Sciences
- Yang, Bay, Wang, Huang, Teo, Goh (2018). Effects of Consecutive Versus Non-consecutive Days of Resistance Training on Strength, Body Composition, and Red Blood Cells. Frontiers in Physiology